事例・2023年
名古屋港統一ターミナルシステム (NUTS) ランサムウェア被害
名古屋港統一ターミナルシステム (NUTS) ランサムウェア被害(英語名 Port of Nagoya NUTS ransomware attack)は、港湾・物流で起きた事例です。侵入口、決定的な失敗、被害の順に、公表資料の記載だけで図にしました。
- 認証
- 更新
- 検知
- 復旧
要点
- 侵入口 保守用VPNから物理サーバに侵入されたとみるのが適切とされた (感染経路は断定されていない)
- 決定的な失敗 保守用VPNにIPアドレス制限がなく、IDとパスワードが合えば誰でも接続できた。
- 被害 名古屋港の全コンテナターミナルで作業が停止し、約3日間コンテナの搬入と搬出が止まった。
攻撃の道筋
入口から、決定的な失敗を経て、被害に至るまで。図の番号は下の説明と対応します。図の文言は事例の記録からの引用です。
- 1侵入口保守用VPN
保守用VPNにIPアドレス制限がなく、IDとパスワードが合えば誰でも接続できた。
- 2決定的な失敗物理サーバ
VPN機器と物理サーバの公表済み脆弱性が未対応だった。
- 3決定的な失敗バックアップ
バックアップは直近3日分のみで、その中からもウイルスが見つかった。
- 4被害全コンテナターミナル
名古屋港の全コンテナターミナルで作業が停止し、約3日間コンテナの搬入と搬出が止まった。
- 1侵入口保守用VPN
保守用VPNにIPアドレス制限がなく、IDとパスワードが合えば誰でも接続できた。
- 2決定的な失敗物理サーバ
VPN機器と物理サーバの公表済み脆弱性が未対応だった。
- 3決定的な失敗バックアップ
バックアップは直近3日分のみで、その中からもウイルスが見つかった。
- 4被害全コンテナターミナル
名古屋港の全コンテナターミナルで作業が停止し、約3日間コンテナの搬入と搬出が止まった。
被害
名古屋港の全コンテナターミナルで作業が停止し、約3日間コンテナの搬入と搬出が止まった。荷役スケジュールに影響した船舶37隻、搬入と搬出に影響したコンテナ約2万本 (推計)。データセンター内のNUTSの全サーバーが暗号化された
決定的な失敗
- 1保守用VPNにIPアドレス制限がなく、IDとパスワードが合えば誰でも接続できた。
- 2VPN機器と物理サーバの公表済み脆弱性が未対応だった。
- 3バックアップは直近3日分のみで、その中からもウイルスが見つかった。
経過
2023年7月4日から149日間の記録。軸は日数の平方根で縮めています。
- 2023.07.040日目
NUTSが停止し、専用プリンターから脅迫文書が印刷された。愛知県警に通報
- 2023.07.051日目
名古屋港運協会がランサムウェア感染を発表
- 2023.07.062日目
全ターミナルで作業を再開
- 2023.07.2622日目
名古屋港運協会などが経緯報告を公表。リモート接続機器の脆弱性からの不正アクセスと考えられるとした
- 2023.11.30149日目
国土交通省の検討委員会が第3回を開き、中間取りまとめ②を示した
防げた手立て
番号は攻撃の道筋の図と対応します。
-
保守用VPNの接続元制限と多要素認証
効く場所 1 -
VPN機器とサーバの脆弱性の速やかな修正
効く場所 2 -
VPN機器のログの保全
効く場所 1 -
長期間のクリーンなバックアップ
効く場所 3
関係するページ
手口、グループ、事例のつながりは、収録データの記録だけから引いています。
関係する手口
関係するグループ
収録データにはまだ出ていない
出典
- 名古屋港統一ターミナルシステムのシステム障害について 名古屋港運協会・2023-07-05
- NUTSシステム障害の経緯報告 名古屋港運協会・2023-07-26
- コンテナターミナルにおける情報セキュリティ対策等検討委員会 中間取りまとめ② 国土交通省・2023-11-30
- コンテナターミナルにおける情報セキュリティ対策等検討委員会について 国土交通省・2023-11-30
- 港湾分野における情報セキュリティ確保に係る安全ガイドライン (第3版) 事案事例集 国土交通省港湾局・2026-05-13
最終確認日 (2026年10月24日)
監修 平原尚樹(株式会社BlueAI 代表取締役CEO、ソフトウェアエンジニア、Google Cloud Architect)