技術者が罪に問われた事件・2024年・有罪
生成AIでランサムウェアを作った事件
生成AIでランサムウェアを作った事件(英語名 Generative AI ransomware case)は、ITの専門知識はないとみられると報じられた男性が不正指令電磁的記録作成罪と、詐欺、詐欺未遂、犯罪収益移転防止法違反に問われた事件です。2024年10月に東京地裁が、これらの罪をまとめて懲役3年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました(求刑は懲役4年)。
要点
- 立場ITの専門知識はないとみられると報じられた男性
- 問われた罪不正指令電磁的記録作成罪と、詐欺、詐欺未遂、犯罪収益移転防止法違反
- 結論2024年10月に東京地裁が、これらの罪をまとめて懲役3年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました(求刑は懲役4年)。
- かかった年数最初の捜査と同じ年に結論
問題とされたこと
非公式版のChatGPTなどの生成AIを使って、ファイルを暗号化して使えなくし、暗号資産の支払いを求める文書を作るプログラムを作ったことが、ウイルスを作った罪に問われました。作ったプログラムによる攻撃は行われず、被害は確認されていません。男性は、他人になりすましてSIMカードをだまし取ったことなどで、詐欺などの罪にも問われました。
経過
2023年3月31日から2024年10月25日までの記録。日付は出典が示す細かさで載せています。
- 2023.03.31
判決などによれば、この日ごろ自宅で、ファイルを暗号化して暗号資産の支払いを求める機能を持つプログラムを、生成AIを使って作った
- 2024.05
警視庁が、生成AIを悪用してウイルスを作ったとして、男性を不正指令電磁的記録作成の疑いで逮捕
- 2024.10.25
東京地裁がウイルス作成と詐欺などの罪をまとめて、懲役3年、執行猶予4年の有罪判決
争点
裁判官は、自己中心的な動機に酌量の余地はなく刑事責任は重いとしつつ、前科がないことなどを考えて執行猶予を付けました。男性は法廷で、自力ではランサムウェアを作れなかったと思うと述べたと報じられました。弁護士ドットコムニュースは、実際に身代金を得られるほどの完成度だったかは法廷のやり取りだけでは分からなかったと伝えました。
その後
- トレンドマイクロは、生成AIを使ってマルウェアを作ったことによる逮捕は国内で初めての例だと記しました。
出典
- 生成AIでウイルス作成疑い、逮捕の男「楽に稼ごうと」 日本経済新聞・2024-05-29
- 非公式ChatGPTでランサムウェア作成、男に有罪 実行はされず 日本経済新聞・2024-10-25
- 生成AIでランサムウェア作成 男性に執行猶予付き懲役3年の判決 東京地裁 弁護士ドットコムニュース(livedoorニュース配信)・2024-10-25
- 生成AIでランサムウェアを作成した容疑者の摘発事例を考察 トレンドマイクロ・2024-05-29
最終確認日 (2026年10月25日)
監修 平原尚樹(株式会社BlueAI 代表取締役CEO、ソフトウェアエンジニア、Google Cloud Architect)