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技術者が罪に問われた事件・2004年・無罪

Winny事件

Winny事件(英語名 Winny developer case)は、ファイル共有ソフトWinnyの開発者で、当時東京大学の助手だった金子勇氏が著作権法違反の幇助に問われた事件です。一審は罰金150万円の有罪、二審は無罪となり、2011年12月に最高裁が検察の上告を退けて無罪が確定しました。

要点

  • 立場ファイル共有ソフトWinnyの開発者で、当時東京大学の助手だった金子勇氏
  • 問われた罪著作権法違反の幇助
  • 結論一審は罰金150万円の有罪、二審は無罪となり、2011年12月に最高裁が検察の上告を退けて無罪が確定しました。
  • かかった年数最初の捜査から結論まで約7年

問題とされたこと

適法な用途にも著作権侵害の用途にも使えるファイル共有ソフトWinnyをインターネットで誰でも入手できるように公開し、利用者が映画やゲームなどを無断で送信することを手助けしたとされました。

経過

2004年5月10日から2011年12月19日までの記録。日付は出典が示す細かさで載せています。

  1. 2004.05.10

    京都府警が、Winnyの開発者を著作権法違反の幇助の疑いで逮捕

  2. 2006.12.13

    京都地裁が罰金150万円の有罪判決(求刑は懲役1年)

  3. 2009.10.08

    大阪高裁が一審を取り消し、無罪を言い渡す

  4. 2009.10.21

    大阪高検が最高裁に上告

  5. 2011.12.19

    最高裁第三小法廷が上告を棄却する決定。無罪が確定

争点

ソフトを作って公開しただけの開発者が、それを使った利用者の著作権侵害の幇助に当たるかが争われました。一審の京都地裁は、侵害のファイルが広くやりとりされていると知りながら公開を続けたとして有罪にしました。最高裁は、開発者が具体的な侵害を知りながら公開したのではなく、利用者に著作権侵害に使わないよう警告もしていた事情の下では、侵害に使われる見込みが高いと知って受け入れていたとまでは認められないとして、幇助の故意が欠けると判断しました。この決定には反対意見があります。

その後

  1. 最高裁の決定は、適法にも違法にも使えるソフトを公開した者について、幇助の故意を認める範囲を示した判断として判例集に載りました。