攻撃手法・初期侵入
ヘルプデスクへのなりすまし
ヘルプデスクへのなりすまし(別名 ITサポートなりすまし、ボイスフィッシング、ソーシャルエンジニアリングによるパスワードリセット)は、攻撃者が社内のIT部門やヘルプデスクの担当者になりすまして電話で接触し、パスワードの再設定や多要素認証の移管をさせる手口です。
- 初期侵入
- 実行
- 横展開
- 窃取
- 影響
要点
- 段階 攻撃が進む段階のうち「初期侵入」で使われます。MITRE ATT&CK の手口番号は T1684.001、T1598.004 です。
- 記録 このサイトの記録では、事例 0 件とハッカーグループ 1 組に出てきます。
- 最初の対策 パスワード再設定や多要素認証の変更には、電話以外の経路も使った複数段階の本人確認手順を定める。
技術的な防御ではなく人の判断を狙うため、強固なシステムを導入していても突破されやすい。
攻撃の流れ
- 1対象組織の従業員名や部署構成、業務上の呼び方をSNSや公開情報から事前に調べる
- 2従業員になりすましてヘルプデスクへ電話をかけ、複数回のやり取りを通じてパスワード再設定の具体的な手順を聞き出す
- 3聞き出した手順をもとに本物のヘルプデスクへ連絡し、対象アカウントのパスワード再設定や多要素認証の移管を依頼する
- 4奪った認証情報で社内システムにログインし、正規のリモート監視管理ツールを使って侵入を広げる
気づくための兆候
- ヘルプデスクへのパスワード再設定や多要素認証変更の依頼件数が普段と異なる
- 本人確認が曖昧なまま認証情報の変更が行われた記録がある
- 変更直後に見慣れない端末や正規のリモート管理ツールからのログインが続く
対策
パスワード再設定や多要素認証の変更には、電話以外の経路も使った複数段階の本人確認手順を定める
ヘルプデスク担当者に対し、なりすまし電話を想定した訓練を定期的に行う
重要な認証情報の変更は、本人への別経路での二次確認を必須にする
なりすまし電話の手口を従業員全体に周知し、不審な依頼を報告させる窓口を用意する
関係するページ
手口、グループ、事例のつながりは、収録データの記録だけから引いています。
関係するグループ
関係する事例
収録データにはまだ出ていない
出典
- #StopRansomware:Scattered Spider (AA23-320A) — 「Reconnaissance, Resource Development, and Initial Access」の章で、ヘルプデスクへの電話なりすましによるパスワード再設定・MFA移管の手口を明記(2025-07-29更新分で「従業員になりすましIT/ヘルプデスク担当者にパスワード再設定とMFA移管をさせた」との記載を追加) CISA/FBI・2025-07-29
- MITRE ATT&CK Sub-technique — Social Engineering:Impersonation (T1684.001) MITRE ATT&CK・2026-05-12
- MITRE ATT&CK Sub-technique — Phishing for Information:Spearphishing Voice (T1598.004) MITRE ATT&CK・2026-05-12
最終確認日 (2026年10月24日)
監修 平原尚樹(株式会社BlueAI 代表取締役CEO、ソフトウェアエンジニア、Google Cloud Architect)