ガイド・中小企業の対策
SECURITY ACTION(セキュリティアクション)宣言のやり方 一つ星・二つ星
SECURITY ACTION(セキュリティアクション)は、補助金の申請要件にもなっている、中小企業向けの自己宣言の制度です。2026年4月に申込の方法が、2026年3月に一つ星の要件が変わりました。IPA の公式ページをもとに、今のやり方をまとめました。
要点
- 制度 SECURITY ACTION は、中小企業が情報セキュリティ対策に取り組むことを自ら宣言する IPA の制度で、ロゴマークは無料で使え、IPA が対策の状況を認定するものではありません。
- 一つ星と二つ星 一つ星は「情報セキュリティ6か条」に取り組むことの宣言で対策の前でも申し込め、二つ星は25項目の自社診断をして情報セキュリティ基本方針を定め、外部に公開してからの宣言です。
- 申込 2026年4月1日からは、GビズID のプライムかメンバーのアカウントで SECURITY ACTION 管理システムに申し込み、自己宣言 ID は申込の直後にメールで届きます。
最終確認日 (出典はページの最後)
SECURITY ACTION とは
SECURITY ACTION(セキュリティアクション)は、中小企業が自ら情報セキュリティ対策に取り組むことを宣言する制度です。IPA と中小企業の関係団体が 2017年2月の共同宣言で創設を発表し(IPA の資料)、2017年4月に運営が始まりました。取り組みの段階に応じて「★一つ星」と「★★二つ星」のロゴマークを無料で使えます。
中小企業、個人事業者、同じくらいの規模の団体を主な対象としていますが、企業の規模による制限はありません。宣言は基本的に 1 法人につき 1 つで、宣言後の実施報告は求められず、有効期限もありません。宣言した事業者の名前などは IPA のサイトで公表されます。IPA によると、自己宣言の件数は 2025年4月に 40万件を超えました。
注意したいのは、IPA が対策の状況を認定するものではないことです。IPA は「認定を受けました」「取得しました」ではなく、「宣言しました」と書くよう案内しています。
一つ星と二つ星の違い
IPA は、どちらにするか迷う場合は一つ星から始めるよう勧めています。申請する補助金が二つ星を求める場合や、ISMS(ISO/IEC 27001)の認証を受けている場合は二つ星です。
| 項目 | ★ 一つ星 | ★★ 二つ星 |
|---|---|---|
| 宣言すること | 「情報セキュリティ6か条」に取り組む | 自社診断で状況をつかみ、情報セキュリティ基本方針を定めて公開し、対策に取り組む |
| 申込の前にやること | なし。対策の前でも申し込める | 25項目の自社診断の実施と、基本方針の外部への公開 |
| 使う資料 | 情報セキュリティ6か条(中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン) | 付録3「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」と付録2「情報セキュリティ基本方針(サンプル)」 |
| 基本方針の公開の方法 | 不要 | 自社のウェブサイト、会社案内やパンフレット、その他の方法から選ぶ。社内に掲示し、問い合わせにメールで渡せる状態にする例もある |
| 自社診断の点数 | 不要 | 条件なし(何点でもよい) |
| 同時の宣言 | 一つ星と二つ星を同時に申し込むことと、両方のロゴを同時に使うことはできない | |
一つ星の「情報セキュリティ6か条」
2026年3月の「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」第4.0版で、それまでの 5 か条に「バックアップを取ろう!」が加わり、6 か条になりました。IPA は、10大脅威で上位に挙がるランサムウェアへの対策として、また事業を続ける観点からも重要だとして、中小企業が最初に取り組む対策に加えたと説明しています。
- OSやソフトウェアは常に最新の状態にしよう!パソコンやスマートフォンなどの OS とソフトウェアの更新を止めないようにします。
- ウイルス対策ソフトを導入しよう!情報を盗むマルウェアなどへの備えです。
- パスワードを強化しよう!使い回しや推測されやすいパスワードは、認証情報の悪用の入口になります。
- 共有設定を見直そう!クラウドのファイルや機器の共有の範囲を確かめます。クラウドの設定不備で外から見える状態にしないためです。
- バックアップを取ろう!第4.0版で加わった項目です。
- 脅威や攻撃の手口を知ろう!フィッシングなど、よくある手口を社内で共有します。
各条の具体的な対策の例は、IPA の一つ星のページにある 6 か条の資料に載っています。
二つ星の自社診断と基本方針
「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」は 25 項目で、基本的対策、従業員としての対策、組織としての対策の 3 つの部に分かれています。各項目は「実施している」4 点、「一部実施している」2 点、「実施していない」0 点、「わからない」マイナス 1 点で、100 点満点です。第4.0版では、外部から内部ネットワークへの不要な通信を止めること、ウェブサイトを安全に運用することなどが診断項目に加わりました。25 項目を印刷して記入できる形にしたひな形は、セキュリティチェックシートに置いています。
情報セキュリティ基本方針(セキュリティポリシーの土台)は、理念や指針、目標を表した「方針書」や「宣言書」のことで、IPA が 1 ページのサンプル(Word)を配っています。ISMS の基本方針を公開していれば、それで代えられます。個人情報保護方針だけでは代えられません。
申込の手順(2026年4月から)
2026年4月1日に申込の方法が変わり、SECURITY ACTION 管理システムで申し込むようになりました。IPA によると、GビズID の取得からロゴマークの使用まで、最短 1 日でできます。
- 1準備するGビズID
GビズID のプライムかメンバーのアカウントが要る(IPA は法人と個人事業主にプライムの取得を案内)。エントリーのアカウントでは申し込めない。
- 2決める取り組みを決める
一つ星は6か条に取り組むことを決める。二つ星は、先に25項目の自社診断を行い、情報セキュリティ基本方針を定めて外部に公開する。
- 3申し込む管理システムで申込
SECURITY ACTION 管理システムで、個人情報の取り扱いとロゴマーク使用規約に同意し、事業者情報と取り組みの内容を入力する。
- 4使うロゴマークと補助金
マイページからロゴマークをダウンロードして使う(任意)。補助金の申請では自己宣言 ID を入力する。
- 1準備するGビズID
GビズID のプライムかメンバーのアカウントが要る(IPA は法人と個人事業主にプライムの取得を案内)。エントリーのアカウントでは申し込めない。
- 2決める取り組みを決める
一つ星は6か条に取り組むことを決める。二つ星は、先に25項目の自社診断を行い、情報セキュリティ基本方針を定めて外部に公開する。
- 3申し込む管理システムで申込
SECURITY ACTION 管理システムで、個人情報の取り扱いとロゴマーク使用規約に同意し、事業者情報と取り組みの内容を入力する。
- 4使うロゴマークと補助金
マイページからロゴマークをダウンロードして使う(任意)。補助金の申請では自己宣言 ID を入力する。
| 項目 | 2026年3月まで | 2026年4月から |
|---|---|---|
| 申込 | 申込フォーム | GビズID でログインする SECURITY ACTION 管理システム |
| 自己宣言 ID | 「4」から始まる 11 桁。申込から 1 週間ほどで通知 | 「5」から始まる 11 桁。申込の直後に発行 |
| ロゴマーク | 申込から 2〜3 週間後 | 申込の直後からマイページでダウンロード |
| 変更と停止 | 所定の様式を事務局にメールで送る | 管理システムで手続きし、すぐに反映 |
補助金と SECURITY ACTION
デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金)は、一つ星か二つ星のどちらかの宣言を申請の要件にしています。補助金の事務局によると、2026年版では交付申請のときに自己宣言 ID を入力し、第2次公募回以降は新しいシステムで申し込んだ ID だけが使えます。宣言と補助金の申請には、同じ「GビズIDプライム」のアカウントでログインするよう事務局は求めています。IPA は、IT 導入支援事業者が代わりに申し込まないよう求めています。この補助金のセキュリティ対策推進枠で使える監視と駆け付けのサービスは、サイバーセキュリティお助け隊サービスにまとめています。
| 制度(全国) | 必要な宣言 | 備考 |
|---|---|---|
| デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金) | 一つ星か二つ星 | IPA の一覧に「2026年3月30日より交付申請受付を開始」とある |
| 介護テクノロジー定着支援事業・導入支援事業 | 一つ星か二つ星 | 介護施設は施設ごとに宣言できる |
| DX認定制度 | 二つ星 | 中小企業と個人事業主は、セキュリティ監査の実施概要の代わりに二つ星でよい(IPA の一覧) |
| ものづくり補助金(デジタル枠) | 一つ星か二つ星 | IPA の一覧に「2023年度まで」 |
| 事業承継・引継ぎ補助金(経営革新) | 一つ星か二つ星 | IPA の一覧に「2024年度まで」 |
ほかに、東京都中小企業振興公社のサイバーセキュリティ対策促進助成金(二つ星)など、自治体や商工会議所の補助金も一覧に載っています。IPA は、確認した範囲の一覧で載っていないものもあるとし、申請の前に各補助金の募集要領を確かめるよう求めています。
宣言のあとにやること
- 自社診断を定期的にやり直すIPA は、申込のあとも年に 1 回など定期的に自社診断を行うよう勧めています。点数の低い項目から手を付けます。
- ガイドラインの改訂に合わせるガイドラインが改訂されても宣言のやり直しは要りません。IPA は、宣言済みの事業者も改訂版の内容を踏まえて取り組むことを宣言しているものとして扱うとしています。
- GビズID を更新するIPA のよくある質問によると、GビズID の有効期間は 2 年 3 か月です。メールアドレスを変えた場合は、宣言の削除と再申込が要ると IPA は案内しています。
- 次の対策に進む一つ星の 6 か条のうち、バックアップと更新は、ランサムウェア対策の最初の一歩でもあります。
よくある質問
- SECURITY ACTION は認証や認定ですか。
- 認定ではありません。IPA は、SECURITY ACTION は情報セキュリティ対策の状況などを IPA が認定するものではないとしています。そのため「認定を受けた」「取得した」ではなく、「宣言しました」と書くのが適切だと案内しています。
- 費用や有効期限はありますか。
- ロゴマークは無料で使え、自己宣言に有効期間はありません。ただし IPA のよくある質問によると、申込に使う GビズID には2年3か月の有効期間があり、続けて使うには更新の手続きが要ります。
- 2026年3月までに宣言した ID で、デジタル化・AI導入補助金を申請できますか。
- 第1次公募回では使えましたが、第2次公募回以降は SECURITY ACTION の新しいシステムで申し込んだ ID だけが使えると、補助金の事務局が案内しています。宣言と補助金の申請には、同じ「GビズIDプライム」のアカウントでログインする必要があります。
- 一つ星と二つ星を、両方とも宣言できますか。
- 同時には申し込めず、両方のロゴマークを同時に使うこともできません。一つ星から二つ星に上げるときは、管理システムのマイページから変更します。2026年3月以前に宣言した場合は、新しいシステムで改めて申し込みます。
- 二つ星の自社診断は、何点以上が必要ですか。
- 点数の条件はありません。IPA は何点でも構わないとし、申込のあとは年に1回など定期的に自社診断を行うよう勧めています。
関係するページ
このページが根拠に使っている手口、グループ、事例のページです。
出典
- SECURITY ACTIONとは? IPA(独立行政法人情報処理推進機構)・ページに日付の表示なし
- 「一つ星」を宣言する IPA(独立行政法人情報処理推進機構)・ページに日付の表示なし
- 「二つ星」を宣言する IPA(独立行政法人情報処理推進機構)・ページに日付の表示なし
- SECURITY ACTION 自己宣言の申込方法 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)・ページに日付の表示なし
- SECURITY ACTION管理システムリリースのご案内 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)・2026-04-01
- よくある質問(SECURITY ACTION) IPA(独立行政法人情報処理推進機構)・ページに日付の表示なし
- SECURITY ACTION 自己宣言数が40万件を突破! IPA(独立行政法人情報処理推進機構)・2025-04-23
- SECURITY ACTIONを申請・加点要件としている補助金・助成金等の一覧 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)・ページに日付の表示なし
- デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金) IPA(独立行政法人情報処理推進機構)・ページに日付の表示なし
- 交付申請手続きにおける「SECURITY ACTION」自己宣言IDの登録について デジタル化・AI導入補助金事務局(中小企業基盤整備機構)・2026-02-27
- 中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン(第4.0版) IPA(独立行政法人情報処理推進機構)・2026-03-27
- 付録3 5分でできる!情報セキュリティ自社診断 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)・2026-03
最終確認日 (2026年10月24日)
監修 平原尚樹(株式会社BlueAI 代表取締役CEO、ソフトウェアエンジニア、Google Cloud Architect)